年末調整の書類提出率を上げる方法

公開日: : 最終更新日:2016/12/26 人事, 労務管理

初めての年末調整は新卒の会社。まったく何の説明もなく、「この書類に記入、押印していつまでに提出して。」

これだけ言われました。

新卒の会社ではバリバリ現場側の人間だったので何のことだかわからず、でも期限までに出さないと怒られるのでわけもわからず記入し提出。こんな人、多いのではないでしょうか。

自分が人事労務で年末調整を”やる側”になるまで、「年末調整」がなんなのか、正直あまりわかっていませんでした。

日本の学校教育は、こういうお金にまつわる教育がされないんですよね。知らないとずっと知らないまま。

で、年末調整を”やる側”になってわかるのが、期限までに書類提出をしてもらう難しさ。新卒時の私のように、きっと何のためにやるのか、あまりわかっていないから出す意味が持てない。

ということで、ここでざくっと説明しましょう!

記入例

年末調整、毎月の給与から控除される所得税の仕組み

毎月の給与から控除される所得税は”仮計算”によって控除されたものです。

年末調整で、その”仮計算”から本来の計算を行い、精算(還付・徴収)します。

所得税は「所得」額が計算母数となります。

絵で見るとこんな感じ。

① 毎月の給与から控除される所得税の計算元となる「所得」額

所得例1

毎月の給与では、仮の所得から所得税を計算しています。
② 年末調整によって本来の「所得」額を算出。

所得例3

年末調整で、「給与所得控除」「生命保険料控除」「住宅借入金等特別控除」などを差し引きます。
なぜ年末に行うかと言えば、例えば生命保険料は加入・脱退などがあって、年末近くにならないと金額が見えてこないから。と聞くとなぜ?がイメージしやすのではないでしょうか?

また、緑色の「給与所得控除 (最小65万)」は年末調整の書類を提出するだけで控除の対象となります。

社会保険料控除も、毎月給与から控除されているもの以外に自分で過去の国民年金保険料などを払った場合は年末調整で加えて控除額を小さくすることができます。
(上記以外にもさまざまな控除があります。こちらのページの2枚目参照ください。

ざっくりですがこんな感じで、所得税を乗じる母数となる「所得」額を確定させて、あらためて所得税の計算をしなおす。というのが年末調整なんです。

一般的には上記②のように「所得」が小さくなるので所得税が還付(戻ってくる)ことが多いです。

仕組みやなぜ?を知ってメリットを感じてもらえると、提出率もアップ!

確定申告を自分でやるから年末調整はしなくてもいい?

答えはNOです。

会社に「給与所得者の扶養控除等申告書」という書類を出して、上記の①の計算を毎月行っている場合は、選択肢なく、年末調整をしなければいけません。確定申告するからいいじゃん!と思われるかもしれませんが、これ、会社の義務なので協力してあげてください。

会社はやってないと、税務調査時に怒られます。。

※給与収入が2,000万円を超える方は年末調整の対象外のためご自身で確定申告が必要です。

年末調整に限らず、何においてもなんだかよくわからずにやる、という状態よりもなぜやるのか?をある程度理解した状態でやってもらったほうが、気持ちよく物事が進みますよね。年末調整書類の提出率の悪い会社は、なぜやるのか?を理解してもらうところからはじめるといいかもしれません。

年末調整

https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/nencho2015/01.htm

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tomosoe

副島 智子(そえじま ともこ) 大手外資系製薬会社、飲食企画会社で人事労務に従事。ベンチャー企業役員を経て、労務系クラウドサービスのスタートアップでプロダクトマネージャーを担当。趣味は週末のボルダリング。

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